港区の虎ノ門です。

虎ノ門に行く機会があったら、地面をよく見てください。路面にこんな石が埋め込んであるところがあります。

以前にツイートしたときに、「雑な路面補修の跡かと思った!」という反応を複数いただきましたが、これは故意にこのように埋め込んであります。

実はこれ、江戸城外堀の石垣の石なのです。

江戸城外堀の石垣と虎ノ門 国立国会図書館デジタルコレクションより
江戸切絵図に描かれた江戸城外堀と虎ノ門 ©こちずライブラリ

この付近には江戸城外堀がありました。虎ノ門という地名の由来は、この地にあった江戸城外堀の城門の名前に由来します。

しかし明治の半ばくらいに江戸城外堀は埋められ、建物用地となってしまいました。しかし、かつて使われていた外堀の石垣の石をこのように並べて、外堀があった場所がわかるようにしてあるのです。

浮世絵に描かれた虎ノ門付近の江戸城外堀

今はなき江戸城外堀、でもその痕跡は今もあちらこちらにあるのです。めぐってみると、面白いですよ。

(歩き旅応援舎代表 岡本永義)