2024.8.2
東海道を歩いて再開発が進む高輪ゲートウェイ駅、その近くに高輪二丁目の交差点があります。
この交差点の角には、説明板とともにこのような石が積んであります。
かつての高輪の東海道は、海に面していました。
その様子は江戸時代の東海道のガイドブック「東海道江戸名所図会」の挿絵にも描かれています。
また、高輪を描いた浮世絵には、もれなく海がついてきます。


この高輪の海ですが、明治に入るとまず海岸線沿いの海に築堤が築かれて鉄道ができました。
そしてまず築堤と海岸線の間、そして築堤からさらに先まで埋め立てが進み、現在は海岸線は東海道から遠く離れて、かつて海だった場所には高層ビルまで建っています。
このように東海道まで海が迫っていたことから、波の浸食から東海道を守るために、海岸線には石垣が築かれていました。
先にも出てきた「東海道名所図会」にも、海岸線の石垣の様子が描かれています。
これらの石垣は海の埋め立てによって地中に沈みましたが、ビル建設などで姿を現すことがあります。
高輪二丁目の交差点にある石垣石も、東海道(国道15号・第一京浜)をはさんで向かい側のビル建設によって発見されたものを、道路の反対側の交差点の角に移設したものなのです。
もともと石垣が見つかった場所は、現在は再開発で高層ビルの工事中です。
そのため石垣が見つかったビルがあった場所も、わからなくなってしまいました。
ところで、品川駅前を通り過ぎ、東海道をそのまま進むとJRの線路の上を渡る八ツ山橋に出ます。
その途中のかつて海があった場所は、東海道よりも地面が低くなっています。
ちょうど京急線の高架下のあたりです。
この高架下をのぞき込むと・・・
な ん と 石 垣 !
これらの石垣は江戸時代のものではありません。
おそらく大正末期から昭和の初めくらいに積まれたものでしょう。
でも、海岸線だったところに今も石垣があり、「東海道名所図会」にも描かれた江戸時代の東海道の風景の一端を、ここで見ることができるのです。
(歩き旅応援舎代表 岡本永義)
【東海道名所図会挿絵・浮世絵】
国立国会図書館デジタルコレクションより
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