2024.9.17

戸塚宿と藤沢宿の間には高台があります。

ここは国道1号沿いを延々と歩き続ける区間です。
ただ歩くだけの、はっきり言ってつまらない区間だと思っている人も多いのではないでしょうか。

この高台に原宿という地名があります。

現存しておりませんが、原宿にはかつて一里塚がありました。
日本橋から11番目として築かれた一里塚の跡です。

一里塚跡の表示
年季が入った説明板

庚申塔もたくさんあります。かつてはあちこちの道沿いにあったのでしょうが、道路拡張で数か所に集められています。

庚申塔などの石塔

そしてここには江戸時代から浅間神社があるのです。

浅間神社

浅間神社は富士山の神であるコノハナサクヤヒメを祀る神社です。
原宿の浅間神社は、東海道の脇にある高台の上にありました。
今でも本殿に行くには、鳥居をくぐってから坂道を上がります。

浅間神社の参道

この神社の特徴は、マテジイの古木が多いことです。

太いシイの木が多い!

一番古いものは樹齢600年ともいわれています。

樹齢600年ともいわれているマテジイ

幹には大きな空洞ができていて、それでも上に行くほど葉が茂っている古木です。

浅間神社の本殿です。

浅間神社本殿

本殿の脇には庚申塔があります。
三猿がピラミッド型に並んでいるちょっと珍しい形式です。
すでに運動会で禁止されていることを考慮しても稀少です。

ピラミッドの庚申塔

庚申塔と言えば、鳥居の横にもありました。
一番左のものは青面金剛が彫ってあり、江戸時代中期以降のオーソドックスなタイプのもの。
右の2つは文字だけのもの、江戸時代も前期に作られた早い時期の庚申塔です。

鳥居の横の庚申塔

江戸時代の絵図では、浅間神社の社殿がある高台の真下の東海道沿いに庚申堂が描かれています。
これらの庚申塔はもともとそこにあったものが、道路の拡張によって神社の境内に移されてきたと思われます。

戸塚宿と藤沢宿の間は、国道沿いに延々と歩かなくてはならない区間です。
特に原宿の付近は飲食店などを利用するならともかく、あまり周辺のスポットに立ち寄る人も少ないと思います。
そんなときはぜひ浅間神社へ。あのマテジイの古木だけでも一見の価値があります。

   

(歩き旅応援舎代表 岡本永義)

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