2024.9.28
東海道を歩いて藤沢宿から平塚宿に向かっていると、途中に四ッ谷の交差点というところがあります。
浮世絵にも描かれている場所で、大山道との分岐点にあたることで多くの茶屋があり、東海道の立場だったところです。
浮世絵になるくらいですから、東海道でも人気のスポットだったのでしょう。
四世鶴屋南北が書いた歌舞伎の「東海道四谷怪談」ですが、なぜ「東海道」と付くのかは謎だとされています。
現在は雑司ヶ谷が舞台となっている「四谷怪談」ですが、一説には当初はこの東海道の四ッ谷が舞台だったことが、謎の「東海道」の由縁だといわれています。
この大山道との追分にあたる四ッ谷交差点には、その大山道との分岐点にこのような石像が置かれています。
不動明王像です。
大山道の入口にある道標の上に乗っています。
大山は阿夫利神社が知られていますが、もともとは神仏が習合した宗教施設でした。
現在は阿夫利神社の下社があるところには不動堂がありましたが、明治の神仏分離によって移転し大山寺となりました。
本尊は台座から後背の最上部まで約3メートルもある大きな不動明王像です。
雨降りや天狗、木太刀の奉納などとともに大山信仰の一要素として不動信仰があったのです。
そのため大山道の道標の上に不動明王像が置かれているのです。
保土ケ谷宿から戸塚宿の間にある柏尾の大山道道標、大磯宿と小田原宿の間にある国府津の大山道道標にも不動明王像が乗っています。
四ッ谷の大山道との追分にあった道標ですが、大山道の道標は不動明王像が乗っているものとないものという、江戸時代に造られたものが2本ありました。
不動明王像が乗っていないものは万治4年(1661)に造られたもので、現存最古の大山道道標といわれています。
現在は伊勢原市内の大山道沿いに移設され、四ッ谷には平成17年(2003)に新しく作り直されたものが立っています。
この道標のある四ッ谷交差点で、東海道は左、大山道は右の道となります。
(
右の大山道に入ると、すぐに鳥居があります。
阿夫利神社の鳥居です。
この大山道は田村通りと呼ばれていますが、この鳥居は田村通りの一の鳥居にあたります。
この鳥居の額、ちょっと変わっています。
鳥居の額には神社や神様の名前が書かれていることが多いのですが、この額には人の顔のようなものが描かれています。
これ、実は天狗なんです。
阿夫利神社には3柱の神様が祀られています。
山の神様である大山祇大神(オオヤマツミオオカミ)、雷の神である大雷神(オオイカヅチノカミ)、水の神である高龗神(タカオカミノカミ)です。
このうち大雷神は大天狗、高龗神が小天狗と呼ばれてい信仰されているというのです。
江戸時代から四ッ谷の大山道の入口には鳥居があったのですが、関東大震災で倒れた鳥居を昭和34年(1959)に再建したときに、阿夫利神社の天狗信仰から鳥居には天狗の顔が彫られた額を付けたのだそうです。
ところが石で造った額はやはり重かったらしく、その後鳥居から落下して天狗の高い鼻がポッキリと折れてしまったのです。
こうして鳥居の天狗は、なんともかわいそうな姿になったのです。
(歩き旅応援舎代表 岡本永義)
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月に1回日帰りで歩く東海道五十三次の旅 - 日帰りであるく東海道 第1期 日本橋~生麦東海道歩き旅第13シリーズ
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月に1回、日帰りで歩く東海道五十三次の旅
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