馬入橋の西にあった丁髷塚です。
国府祭のときに寒川神社と平塚八幡宮の神輿の担ぎ手同士がケンカとなり、代官の裁きは平塚八幡宮の担ぎ手の若者たちの髷を落として「首を切られたと思って心を入れ替えよ」というものでした。彼らの髷を埋めたのが丁髷塚という伝承です。
この伝承に出てくる祭り、「国府祭」というのは相模国の六社(一の宮~4の宮、平塚八幡宮、六所神社)が集まり一の宮を決めるというものです。
祭りが行われる場所は相模国の総社である六所神社の東北東約700メートルの馬場(ばんば)公園とそのさらに北約300メートルのところにある神揃(かみそり)山です。
相模国は古代に相武(さがむ)と磯長(しなが)という2つの国が合併してできました。
相武の一の宮が寒川神社、磯長の一の宮が川匂神社だったのですが、1つの国になったことで寒川神社が相模の一の宮、川匂神社は二の宮となったのです。
相模の国府はなんどか移転したと言われていますが、最終的には大磯宿の西側に落ち着いたようです。
今も国府本郷という地名があります。
国府の遺跡は発見されていないのですが、「国府」という地名が残っていること、朝廷から派遣された国司が国内の主立った神を集めて祀る総社が大磯にある六所神社であること、国府の守り神である守公神社が大磯にあることなどが根拠となり、大磯に国府があったというのが通説になっています。
一の宮の寒川神社、二の宮の川匂神社、三の宮の比々多神社、四の宮の前鳥神社、五の宮格の平塚八幡神社、相模国総社の六社神社の各神輿が一堂に集まる国府祭は、大磯町にある六社神社の祭礼です。
そのためお祭りが行われる場所も、六社神社の近くになります。
まず神揃山に神輿が集まり、そこで翌年の一の宮を寒川神社と川匂神社が争い、比々多神社がこれを仲裁して結論を先送りにする神事「座問答」が行われます。
その神揃山がこちら。
座問答は一の宮の座を意味する虎の毛皮を、数度にわたって移動させることで執り行われます。
その様子の写真が神揃山の説明板に載っています。
お祭りの時には人でびっちりと立錐の余地もなくなりますが、日頃は誰もいません。
ここへと上る道も草ボウボウの蜘蛛の巣だらけです。
6社の神体石とその表示だけが草むらから顔を出しています。
神揃山の入口となる階段がいくつもあるのは、ここに神輿でやってくる6つの神社がそれぞれ登り口、それに出口が異なるからです。
3枚しか載せていませんが、階段を含めて6箇所の入口があります。
座問答が終了すると、今度は300メートル離れた馬場公園へと神輿が移動します。
ここは大矢場、または逢親場と呼ばれている場所で、この場所で神対面、国司奉幣、鷺の舞など各種神事が行われます。
そのときの様子も説明板に写真があります。
ひごろの公園の様子からは想像も付かないくらい、多くの人たちで賑わうそうです。
この国府祭りは現在は毎年5月5日に催されています。
東海道の各所に関わりのある国府祭、祭礼日は5月の連休のイベントがあるため見たことはないのですが、一度見てみたいものと思っております。
(歩き旅応援舎代表 岡本永義)
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