東海道五十三次の旅で最大の難所といえるのは、今も昔も小田原宿から箱根宿をへて三島宿へと向かう坂道でしょう。
小田原宿の標高が約9~13メートル、三島宿の標高が約22メートルから27メートル。これに対して箱根峠の標高が約846メートル。
高低差だけ見ても800メートル以上、かなりの難所です。
ところがこれに加えて、箱根の東海道は石畳でできているのです。
しかも江戸時代に造られてこの石畳、江戸の防衛を目的としてわざと歩きにくくしていたという話が残っており、寛政の改革を行ったことで知られる松平定信は、箱根を通ったときに石畳の修繕工事をしている様子を見て、江戸に戻ってから道中奉行を呼び出して石畳を再び荒れたものに戻すように命じています。
もともとそれほど歩きやすく造られたわけではなさそうな箱根の石畳の道。それが関東大震災で大被害を受けたことや、近くにあらたな道路が造られたことで、場所によっては石畳が荒れ放題に荒れているのです。
箱根の石畳については、東海道を歩いた経験のない人でも聞いたことがあると思います。
それにひるんで箱根の東海道を歩くことを断念してしまった人も、多いのではないかと私は想像しています。
でも、実は石畳はほんの一部に過ぎないのです。
箱根の東海道を歩いた感覚でいくと、石畳が残っているのはだいたい道の半分くらいかというところです。
そこでそれを確かめるために、地図サイトを利用して舗装道路の距離と石畳の距離を測定してみました。
結果は
東坂(三枚橋~箱根峠)
アスファルト 約13km 石畳 約4.1km
石畳路面の比率 31.7%
西坂(箱根峠~愛宕橋)
アスファルト 約12.8km 石畳 約4.3km
石畳路面の比率 33.6%
となりました。
※元箱根から恩賜箱根公園までの杉並木がある土の路面は含みません。
それを国土地理院の地図に落としてみるとこのとおり。
青い部分がアスファルト、赤い部分が石畳です。
アスファルトで舗装された部分が約7割、それに対して石畳の部分が約3割です。
実際に歩いて感じた以上に、アスファルト舗装の部分が多かったのです。
箱根湯本から始まる坂道も
箱根細工の生産地である畑宿も
ヘアピンカーブがつづく七曲がりも
芦ノ湖付近の杉並木も
みんなアスファルト舗装されたところにあります。
観光地として有名な甘酒茶屋も、アスファルト舗装の道路に面しています。
ただし甘酒茶屋の裏側を石畳の東海道が通っています。
このように箱根の坂道のほとんどはアスファルトなのに、実際に歩いて感じるのは「半分くらいは石畳」です。
いかに石畳のインパクトが大きいかがわかります。
箱根の東海道をあるくとき、足場の悪い石畳の道では靴や服装などはそれなりの用意をしなくてはなりません。
でもすべてが石畳ではないことが数字上ははっきりしました。
石畳にそこまで身構えなくても、適度な準備をしておけば大丈夫です。
(歩き旅応援舎代表 岡本永義)
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開催日時
2025年
2月22日 元箱根~山中城
3月22日 山中城~三島宿
4月26日 三島宿~原宿
参加費 各回3500円 - 京都まであるく東海道 第9期 国府~熱田宿月に1回、一泊二日で歩く東海道五十三次の旅
開催日
2025年
1月12~13日 国府~岡崎宿
2月1~2日 岡崎宿~前後
3月1~2日 前後~熱田宿
参加費 各回6000円 - 日帰りであるく東海道 第1期 日本橋~生麦月に1回日帰りで歩く東海道五十三次の旅
開催日時
2025年
1月18日 日本橋~品川宿
2月15日 品川宿~蒲田
3月15日 蒲田~生麦
参加費 各回3500円 - 京都まであるく東海道 第10期 桑名宿~土山宿月に1回、一泊二日で歩く東海道五十三次の旅
開催日
2025年
4月5~6日 桑名宿~四日市宿
5月17~18日 四日市宿~亀山宿
6月7~8日 亀山宿~土山宿
参加費 各回6500円 - 日帰りであるく東海道 第1期 日本橋~生麦月に1回日帰りで歩く東海道五十三次の旅
開催日時
2025年
4月13日 日本橋~品川宿
5月11日 品川宿~蒲田
6月15日 蒲田~生麦
参加費 各回3500円 - 日帰りであるく東海道 第2期 生麦~藤沢宿月に1回日帰りで歩く東海道五十三次の旅
開催日時
2025年
4月19日 生麦~保土ケ谷宿
5月24日 保土ケ谷宿~戸塚宿
6月21日 戸塚宿~藤沢宿
参加費 各回3500円
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