東海道五十三次の道のなかで、一番高いところはどこでしょう?
答えは箱根峠です。
標高846メートル。2番目の鈴鹿峠が380メートルですからダントツです。
箱根峠は神奈川県と静岡県の境にあたります。
箱根は外輪山です。
箱根湯本方面から石畳の道を上ってくると、下二子山と屏風山の間の谷間が一番高いところです。ここが標高約806メートル。
ここからは道はいったん下り坂となり、芦ノ湖へと向かいます。
芦ノ湖畔には箱根関所や箱根宿があります。
ここの高さがおよそ732メートル。
ここから石畳の坂道を上って、さらに国道に出て歩いて行くと
着いた先が箱根峠です。
箱根峠はかなり広く平坦な地が広がっていますが、峠の交差点付近には今は店も何もありません。
でも以前は、交差点のすぐ横にファミリーマートやガソリンスタンドがあったんですよ。
そのころはファミリーマートの隣にはラーメン店もあった気がします。
今は交差点を過ぎたところに広い駐車場、この駐車場の端まで歩いて行くと、そこにはトイレと休憩用の東屋が設置されています。
駐車場沿いに歩道が整備されていて、いったん峠に着いてしまうと歩きやすいです。
歩道の途中には「新箱根八里記念碑」があります。
でもなかなか手が回らないのか、近年は草に埋もれていることが増えました。
箱根峠のそばに1基の供養塔があります。
「脚気地蔵」と呼ばれています。
この供養塔も草に埋もれていることが多く、見ることができた人は運がいいです。
いざり地蔵には次のような伝説があります。
家を出て行ったまま行方不明になった息子を探しに、年老いた父親が旅に出ました。
ところが箱根峠で脚気の発作が出て、歩けなくなってしまいました。
そこへ通りかかった箱根の伝馬人足が、この老人を助けようとするのですが、懐の財布の金にめがくらみ、老人を殺してしまいました。
そして金を奪おうと老人の財布をよく見ると見覚えがあります。
この伝馬人足が家出をする前、父親が使っていた財布だったのです。
悪心をおこしたことで父親を手に掛けてしまったことを悟った伝馬人足は、その場で自殺をしてしまいました。
人々がこの親子を哀れんで建てた供養塔が、脚気地蔵だというのです。
箱根峠からは下り坂が続きます。
令和元年の大雨と台風の影響で、箱根峠から始まる東海道の入口は封鎖されています(令和7年2月現在)が、やがて復旧工事が完成したら通れるようになるでしょう。
箱根峠は東海道五十三次を歩く旅での一区切りでもあるのです。
(歩き旅応援舎代表 岡本永義)
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