三島宿は東海道五十三次のうち、11番目の宿場でした。

歌川広重「東海道五拾三次之内 三島朝霧」

本陣は宿場の中央付近に向かい合わせで2軒ありました。
世古本陣と樋口本陣です。

それぞれの本陣の跡地には碑が建てられています。

世古本陣跡
樋口本陣跡

世古本陣の跡地はパン屋さんがあるあたりです。
三島宿でもっとも格式が高かったのが世古本陣。

世古本陣の跡にあるパン屋「グルッペ」

最後の当主だった世古六太夫直道は、幕末に三島宿で戦闘が起こりそうになったのを三島大社宮司の矢田部盛治ととももに回避したり、明治になってから開心庠舎という学校を開いたりしました。
後の官立三島学校、現在の三島市立南小学校と東小学校の前身です。

三島黌と呼ばれていたころの三島学校の額
三島市郷土資料館の展示より

この世古本陣の門は現存しています。
三島にある長円寺にある門がそれです。

長円寺の門

長円寺は世古家の菩提寺ですので、その縁で門が移築されたのでしょう。

一方の樋口本陣の跡地は金物屋さんやお茶屋さんなどがある場所です。

樋口本陣跡

樋口本陣の門については、それと伝わるものが円明寺に移築されています。

円明寺の門

説明板にも「伝」とあり、樋口本陣から移築されたものと確実にはいえないようです。

このお寺の門を入った右手に、孝行犬の墓があります。

孝行犬の墓

お寺の縁の下に住んだ母犬と子犬4匹の親子があったのですが、母犬が病気になってしまい、子犬2匹がエサを探しに、のこりの2匹が看病にあたっていたのですが、やがて母犬は死んでしまったそうです。
母犬を失った子犬たちも相次いで死んでしまい、住職がそれを哀れんで寺の中に埋葬したという話が伝わっています。

ところで世古本陣跡地にあるパン屋さん「グルッペ」、ここで売られているみしまコロッケぱんは絶品です。

みしまコロッケぱん

三島を訪れた際は、ぜひ召し上がってください。
このパンだけに使われているもちもち食感のパンが、コロッケとソースにぴったりマッチしているのです。

お土産に買って帰って冷めてから食べてもおいしいですし、冷めたものを少し焙って食べるとパンのモチモチ感が増してさらにおいしくなります。

冷めてもおいしい

   

(歩き旅応援舎代表 岡本永義)

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