東海道は富士山の南を通っています。

富士山と東海道
国土地理院地図に加筆

そのため東京から京都へと向かって東海道を歩いていると、富士山の見える方向はだいたい右です。

東海道から見た富士山

(富士山)

湘南から静岡県中部にかけては、東海道から富士山がよく見えます。
歌川広重が浮世絵に描かれた薩埵峠をはじめとして、いくつもの富士の名所があります。

歌川広重「東海道五拾三次之内 由井薩埵嶺」

あまり知られていないところでも、お勧めの富士の名所はあります。
→富士絶景ベスト3

ところがこの富士山、東海道を歩いていると左側に見える場所が2か所あるのです。
南湖の左富士と吉原の左富士です。

南湖の左富士

南湖の左富士は、茅ヶ崎駅から西へ約1.5キロのところに当たります。
鳥井戸橋の付近がよく見えます。
→南湖の左富士

一方の吉原の左富士は、JR吉原駅から北に約1.2キロ、吉原宿の東にある平家越えの碑からは南へ約500メートルのところから見られます。

吉原の左富士

これら左側に富士山が見えるのは、東へとつづいていた東海道が北に向かって大きくカーブしているためです。

南湖の東海道と富士山の見える方向
国土地理院地図に加筆
吉原の東海道と富士山の見える方向
国土地理院地図に加筆

吉原の左富士は江戸時代の東海道でも名所のひとつでした。
広重も保永堂板「東海道五拾三次」」で描いています。

歌川広重「東海道五拾三次之内 吉原左富士」

左富士に限らず、東海道を歩いていると変幻自在の姿で私たちを楽しませてくれる、富士山にはそんな魅力もあります。

※保土ケ谷宿~戸塚宿間の赤関橋付近でも東海道のわずかに左に富士山が見えるところがありますが、これは昭和初期に道路の敷き直しがあったことによりますので、江戸時代以来の富士山の名所というわけではありません。

 

(歩き旅応援舎代表 岡本永義)

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