東海道の御油宿近くにある国府は、かつて三河の国府があった場所です。国府の庁舎の跡も発掘されています。
その国府にある大社神社は、御油や豊橋からも信仰を集めている神社です。

境内には秋葉社や金刀比羅宮、菅原道真を祀り学問についての御利益のある天神様も祀られています。



多くの人が訪れるらしく、東海道をはさんだところに駐車場が設けてあります。
この駐車場の看板をよく見ると、大社神社、国府天神のほかに、竹嶋宇賀弁財天社と書かれています。


この駐車場の奥をよく見ると、小さな社殿があります。これが竹嶋弁財天社です。

竹嶋弁財天といえば、蒲郡の沖に浮かぶ竹島にある八百富神社の祭神ですが、それがなぜ国府にあるのでしょうか?
伝承レベルの話になりますが、このような物語が伝わっています。
今から300年ころ前、西暦でだいたい1700年ころ、江戸時代のこととなりますが、大津波に襲われて八百富神社の弁天様の社殿が流されてしまったのだそうです。
ところがそこは水の神様である弁天様、お遣いである白蛇に守られて国府の町の大きな松の木に流れ着いたのだそうです。
そこで国府では松の根元に弁天様をお祀りしたのですが、そのうち弁天様が帰りたがったため、竹島まで送り届けたそうです。
そのため現在でも、大社神社では竹島に弁天様を送り届けたときを再現する神事が行われています。
さて、弁天様は送り届けたものの、それまで弁天様の御座しましたところには、新たな弁天様の社が建てられました。神様が次々と分かれて増えていくのは、日本の信仰の特徴です。
ところが弁天様を祀った大松が枯れてしまい、弁天様の社は大社神社の境内に移されました。
大松が生えていたのは、現在薬局があるところ辺りだということです。

でもなんで、この薬局のあるビルはこんな形なの???

大社神社の境内で竹嶋弁財天が祀られていた場所は、鳥居の横で玉垣に囲まれている場所です。

それでは弁財天はどうなったのかといいますと、しばらく社務所の中にお祀りされていたのだそうです。
それが駐車場ができたことで、遷座してあらためて祀られるようになったのが現在の場所です。

東海道を歩いているとすんなり通り過ぎてしまうことも多い国府の町ですが、かつては国府が近くにあったこともあり、いろいろな話が残っているものです。
(歩き旅応援舎代表 岡本永義)
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