2024.8.13
品川宿から川崎宿へと歩いて行くと、前方に多摩川に架かる六郷橋が見えてくるくらいの場所に六郷神社があります。
源義家が石清水八幡宮から勧請して八幡神を祀ったのが始まりといわれています。
でもこの神社、東海道を向いていないのです。
今は第一京浜という大通りがありますので、この方向に大きな鳥居が建てられて神社の入口がありますが、本来この神社は多摩川を向いていました。
現在も本殿も神門も多摩川がある南向きに建てられています。
貴人や神は南向きに位置するという考え方が古来ありまして、京都御所などは南向きに建てられているのはそのためですが、六郷神社もそれが理由で南向きに建てられた可能性もあります。
ただ、街道沿いの神社はだいたい南ではなく街道に向かって建てられるものです。
六郷神社もすぐ西を東海道が通っている以上、東海道に向かって西向きに建てられるのが自然ともいえます。
だから最初は多摩川を神として、あるいは川の神を祀る神社であった可能性があります。
現在の六郷神社の祭神は八幡神、誉陀和気命(ホムダワケノミコト)です。
日本一大きなお墓があるともいわれている仁徳天皇のお父さん、応神天皇のことだとされています。
(応神天皇と八幡神は習合して信仰されているだけで、本当は別の神様なのですが、神道は細かいことを言い出すとドツボにはまりますので、このくらいにしておきます)
六郷神社の境内には、見ておきたいものがたくさんあります。
この神社は源頼朝が側近たちをつれて参拝したという伝えがあり、源頼朝が奉納したと伝わる手水鉢や、その側近だった梶原景時が奉納したと伝わる石橋などがあります。
いずれもホントかウソかわからない話です。
多摩川にかかっていた六郷橋の木造だったころの親柱も奉納されています。
多摩川は江戸時代まで船渡しでした。
この親柱は明治43年(1910)に木造で橋が架けられたときのものです。
江戸時代初期の旗本だった高木守養(守勝)が奉納した手水鉢もあります。
「高木伊勢守源守養」と名前が刻まれていますので本物です。
高木守養は5代将軍徳川綱吉の旗本で、幕府の道中奉行を務めていましたので、東海道とは非常にかかわりの深い人物です。
六郷神社の近く、現在観乗寺がある場所に屋敷を構えていたそうです。
高木氏は多摩川付近だけではなく、近江にも知行地を持っていました。
現在の湖南市にあたる近江の知行地も東海道沿いで、かつての陣屋の跡地に説明板が出ています。
大田区の地名由来の記事にも書きましたが、江戸時代の八幡塚村の地名由来となった八幡塚が、本殿の右手にあります。
柵で囲まれていて近くに行くことはできませんが、柵の外からでも十分見えます。
最後に、六郷神社に行ったらこれを見ろ! という狛犬です。
貞享2年(1685)に奉納されたもので、大田区内でもっとも古い狛犬です。
でも、古いとかそんな御託はこの際どうでもいいのです。
狛犬の顔を見てください。
今夜の夢に出てくるほど個性が強すぎる狛犬の顔を見るだけでも、六郷神社に行った価値があるのです。
(歩き旅応援舎代表 岡本永義)
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月に1回日帰りで歩く東海道五十三次の旅 - 日帰りであるく東海道 第1期 日本橋~生麦東海道歩き旅第13シリーズ
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月に1回、日帰りで東海道五十三次を歩くイベント。日本橋を新規スタート。
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