久しぶりに日本橋近辺を歩いてきました。
日本橋の上に架かっている高速道路は、2040年を目標に地下に移設されることになっています。
理由は日本橋の上の高速道路が老朽化してきたことに加えて、「日本橋の上に空を!」という声が高まったことによります。
今日、日本橋に行ってみたらだいぶ工事が進んでいまして、江戸川橋の出入口の高架がすっかりなくなっていました。
日本橋には、もともと上になにもなかったんですよね。
それが、前回の東京オリンピック開催にさきだって東京の高速道路網工事が急務となり、用地買収が不要な川の上、日本橋の上に高速道路が築かれたのです。
これが昭和38年(1963)のことです。
いまからもう60年も前の話です。
ですから私は、上に高速道路が架かった日本橋しか知りません。
今からおよそ25年前に初めて東海道を歩いたとき、出発したのも高速道路のある日本橋でした。
その日本橋の高速道路も、近い将来なくなってしまいます。
この高架にも、徳川慶喜の書いた「日本橋」の文字を横書きにコピーしたプレートにも、もうすぐお別れです。
空が見える日本橋には興味はありますが、見慣れてきた風景がなくなってしまうことには、やはり寂しさをおぼえます。
(歩き旅応援舎代表 岡本永義)